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一級建築士事務所 Eee works

三角天井の家003

2015-09-02

 

三角天井の家003                    計算編
計算による断熱改修・計画/計算編です。 改修なので、先ずは既存状態の把握です。
建物は2x4のハウスメーカーの建物ですが、残念ながら、詳細な図面がありません。
こういう場合は実測です。細かく採寸し不明部分はHMに標準仕様を聞きながら、
”想定既存図面”を作成していきます。
作成した既存図面を燃費ナビに入力し前回の「現状の燃費」が出てきています。
 
これで現状の建物(部屋)の温熱性能が把握できました。天井、壁、床(基礎)、窓、
換気口など部位別にも温熱性能が出てくるので、今後の計画と費用対効果の検証に
役立ちます。
 
さて、どの建物でも同じですが、外気に接する部分は屋根(天井)、外壁、窓、床(基礎)
換気口です。この面から、冷気熱気は出入りします。(漏気も含みます)
では今回の改修部屋の面積構成比率を具体的に見てみます。
面積比率 (2)
壁が最も多く次いで天井、床、窓は最も少ないという比率です。
(界壁は壁、界床は床として比率を出しています。)
 
こうしてみてみると、壁、天井、床の順に断熱改修して窓は最後かと思われますが、
熱損失で見てみると全く違うことがわかります
燃費ナビで熱損失量を見てみると
窓13W/K 壁、床 合わせて 23W/K
天井(屋根)15W/K    換気4W/K
となりました。
つまり、
面積比率では   7%であった「窓」 は熱損失では24%に上昇
同じく、
面積比率で合計70%の「壁・床連合」は熱損失では41%に減少
ということになりました。屋根は面積、熱損失の割合とも25%程度で変化なしです。
面積ではほどんどカウントされなかった換気口が熱損失では8%であったことも
着目ポイントです。
これで、面積の大きい「壁・床」を改修するよりも面積は小さいながら、
熱損失の大きい「窓」を改修する方が効果的 との予測が立ちます。
また、熱損失が大きいという事は寒さ暑さも通しやすいという事なので、注目です。
換気も熱損失の比率としては急上昇しており、見逃せません。
次回はこのあたりの事を中心に具体的に進めてみます。
                                  つづく。
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