住まいづくりはもっと自由に、もっと楽しみながら出来ると私たちは考えています。快適でたのしみのある住まい作りのお手伝い。これが私たち Eee worksの仕事です。
一級建築士事務所 Eee works
『住まいを考える』シリーズ健康な暮らしと住環境自然環境・災害
2度目の熊本地震に想うこと
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2026年7月27日 16時27分頃、熊本地方を震源地とするマグニチュード7.1、最大震度7の大きな地震が発生しました。
被災された皆様に心よりお舞い申し上げます。
連日の酷暑の中、まずは熱中症対策をはじめ、一日も早く安心して休息できる環境が整いますことを切にお祈り申し上げます。
■ 観測史上8回目の「震度7」、そして初の真夏の発災
1948年の福井地震を受け、建物の倒壊規模から「震度7」という階級が新設されました。
30年前の阪神・淡路大震災(1995年1月)で初めて適用されて以来、今回の地震で
実に「8回目」の震度7となります。
北海道胆振東部地震(9月)を除けば、これまで震度7の地震が「酷暑の真夏」に発災した例はありませんでした。
地震という天災そのものを人間が予防・予測することは不可能です。
しかし、こうした大災害が起きるたびに痛感するのは、
「避難所の様子が、30年前の阪神・淡路大震災の時からほとんど変わっていない」という現実です。
■ 変わらぬ自助・共助と、取り残される避難所環境
自衛隊や警察、消防、各自治体の皆様による迅速な対応、全国や海外から駆けつける医療チームの「公助」のスピードは、30年前と比べても格段に進化していると感じます。
一方で、避難所となる学校の体育館などでは、
今なおプライバシーも十分に確保されないまま雑魚寝を余儀なくされる状況が続いています。
何よりその避難所で静かに耐え、避難所で助け合う住民の皆様の様子は30年前と何ら変わらないものがあります。
自助と共助に大きく頼った避難所運営とも言えるとも思います。
中大規模建築の耐震化や免震化が進み、体育館などが避難所として機能すること自体は合理的です。
しかし、そこでの生活環境改善には、まだ大きな課題が残されています。
簡易的な仮設ハウスやダンボールベッド、衛生用品を耐震性の高い倉庫に備蓄しておく仕組みは、行政の意識一つで今すぐにでも推進できるはずです。
■ 住宅の倒壊は「人災」防ぐことができる
そして、私たち建築実務者が真剣に向き合い、改善していかなければならないのが
「住宅をはじめとする中小規模建築の耐震性」です。
地震によって建物が倒壊し、道路が塞がれてしまうと、消防の消火・救出活動が阻害され、
住まい手自身の避難ルートも閉ざされてしまいます。
それぞれの経済状況もあり一概には言えませんが、耐震補強や適切な設計によって、住宅の倒壊は防ぐことが可能です。
10年前の熊本地震の際、震度7の揺れが2回連続で襲った環境下でも、
「耐震等級3」で建てられた住宅はほぼ無被害(ごく軽いひび割れ程度)でした。
築年数の浅い耐震等級の低い建物は倒壊・半壊する中で、耐震等級3の家は早期の生活再建が可能であり、避難所に行かず自宅で避難生活を継続できたケースもあったと思われます。
建物の耐震性能は、私たち住宅実務者の手で確実に高めることができます。
だからこそ、本来防げたはずの住宅倒壊は、
極論を言えば「人災」とも言えるのです。
■ 「耐震等級3」をすべての住まいの当たり前に

今回のような酷暑期の発災では、停電や断水による熱中症リスクが極めて深刻です。
九州電力の発表によると、当初約4万8千戸に及んだ停電も順次復旧が進んでいます。
しかし、建物自体が甚大に損壊し、引き込み線が損傷している場合は、どれだけ送電網が復旧しても家の中に電気を安全に引き込むことはできません。
それどころか、断線による通電火災の危険すら生じます。
つまり、地域インフラの恩恵を素早く受け、早期に暮らしを取り戻すためにも、
「建物自体が健全な状態で耐え抜くこと」が絶対条件と考えます。
日本は地震国であり、地震の発生そのものを止めることはできません。 しかし、大切なご家族の命と暮らしを守るために、住宅の倒壊を防ぐことはできます。
中大規模建築が進化してきたように、私たち住宅業界の実務者が意識を変え、
「耐震等級3」をすべての住まいにおいて当たり前の基準にしていくこと。
それこそが、今改めて求められる必須の責務だと強く感じています。
改めまして、
被災された皆様に心よりお見舞い申し上げますとともに、まずは酷暑対策、
皆様の安全と一日も早い復興を心よりお祈り申し上げます。
今回も長文お付き合いありがとうございました。
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