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一級建築士事務所 Eee works

Column コラム

植栽・外構計画

2015-04-15

落葉樹と常緑樹 Column16

桜の花期も終わり、一雨ごとに暖かくなり、落葉樹が徐々に新葉をつける時期となりました。
私は植栽計画の際、落葉樹を多くご提案するのですが、偶に、「落葉樹は葉が落ちて掃除が大変だ」という話を聞きます。

これ、本当はどうなんでしょうか?

落葉樹は乾季、寒冷期の樹木としての不適期に自らを守る為、5~6ヶ月後に葉を落とします。その際樹種によっては紅葉しますが、これは葉緑素の分解などによって元々含まれる赤、黄色の色素が目立つ様になるため、「そう見える」という事です。

で は常緑樹は葉が落ちないか?そんな事はありません。樹木としての不適期は落葉樹同様で、対抗する方法が、葉を小さくしたり、厚くしたり という風に違いま す。多くは1年半~長い樹種で5年程で新葉と入れ替わります。また、突発的な気象変化で葉を落とす事もあります。つまり、通年で見ると一気に落葉する落葉 樹と、不定期に落葉する常緑樹という風にも見れます。 

優劣比較では有りませんが、特徴として落葉樹は季節とともにその葉を変化させま す。日差しが強くなるにつれ葉が茂り、弱まる時期に落葉する。窓の日射遮蔽と日射取得の考え方と相性が良く、日射を遮りたい時期に茂り、取り込みたい冬季 は落葉する。これを窓前にうまく配置すれば、日射をうまく調整でき、冷暖房負荷の軽減の効果が見込めます。


  更には情緒的ですが、新葉から落葉に至る葉の移り変わりの美しさ、落葉後も木立は秀逸であると思います。新葉は薄く、風にサラサラとなびき、赤や黄色に色 ずく紅葉は季節の便りでもあり、暮らしに彩りを与える大きな要素であると思います。落葉樹は機能的にも景観的にも優れた樹種であると言えると思います。

そろそろケヤキ並木も新葉が出る頃ですね!     
 

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