住まいづくりはもっと自由に、もっと楽しみながら出来ると私たちは考えています。快適でたのしみのある住まい作りのお手伝い。これが私たち Eee worksの仕事です。
一級建築士事務所 Eee works
『住まいを考える』シリーズ健康な暮らしと住環境
昨日の『冷気』はどのように部屋に入ってくるのか問題。
今日はここを探ってみようと思います。
これ、大きく分けると、
1、外と内を隔てる壁に隙間があって、冷気が入ってくる。
2、外と内を隔てる壁が薄くて、冷気が突き抜けてくる。
この2つが大きな理由かと思います。
この『二つの寒さの理由』ちょっと専門的に言うと
1、の隙間の話は『気密』
2、の薄さの話は『断熱』 聞かれたことあると思います。
この『気密』とか『断熱』ということが、温かさや涼しさなど
温度を維持するためには、非常に重要で、
『寒い実家の風呂』はここに問題があるため『寒い』のです。
決して、古いからでも木造住宅だからでもありません。
写真の折れ線グラフは、
お風呂に入る順に、体に触れる温度の変化を表したものです。
居間→廊下→脱衣室→浴室→湯船→再び脱衣室
と一連の流れでこれほどの温度変化があります。
ここで特筆すべきは、お風呂は着衣量が『ゼロ』になると言う事です。
脱衣室、浴室という着衣が『ゼロ』になる空間でこれほどの温度変化がある。
急激な温度変化 → 血圧変動 → ヒートショック
これがメカニズムです。
そして、浴室・脱衣室の多くは住まいの北側にあり、換気のために比較的大きな窓が付いていませんか。
この北側にある大きな窓のある浴室では、『冷気』を招き入れ室温が上がらない理由があります。
これが、『断熱・気密』がないと言われる状態です。
北側に設けられたタイル貼りの在来浴室は下地がコンクリートブロックで作られていることが多く、これには断熱の効果がありません。
そして比較的大きな窓、アルミサッシに型板ガラスが一枚。
これも冷たくて触るのもためらわれるほど、冷気が突き抜けてきています。
脱衣室の床もおそらく断熱材が無いか、有ったとしても隙間があり
その効果はほとんど見込めていない状態なのではと思います。
では、『断熱・気密』がきちんと出来ていないとなぜ寒いのか。
これには、いろんな数値基準がありますが、
それは一旦置いといて、この時期お出かけ時には必須の
『ダウンジャケット』で説明してみます。
ダウンジャケットには「いろんなものがありますね。
・グースダウンを使った高性能登山モデル
・価格重視のタウンユースモデル
どちらが暖かいでしょうか?
高性能登山モデルの方が暖かそうです。
しかし、ジッパーが壊れて閉まらない登山モデルと
ピチッと閉まるタウンユースモデルだとどうでしょうか?
いくら高性能なダウンでも閉まらないのでは、全く暖かく無い。
これが、断熱と気密の話です。
『断熱』=ダウンジャケットのダウンの性能。
『気密』=ダウンが役立つための機能。
この2つがセットになって初めて暖かい。ということになります。
先ほどの『浴室』
そもそもの性能として覆う壁や窓が薄すぎますよね。
服を着た上から着るダウンジャケットよりも薄い断熱材の壁。
着衣がない浴室でこれじゃ寒いです。
隙間のある、壁やサッシ。ジッパーがしまっていないのと同じです。
これが、寒さの理由です。
決して、古いからでも
木造住宅だからでもありません。
そして、これらの住まいに住んでいるのは、我々の親世代
高齢者が多いということなんです。
今日はここまで。
つづく。
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