住まいづくりはもっと自由に、もっと楽しみながら出来ると私たちは考えています。快適でたのしみのある住まい作りのお手伝い。これが私たち Eee worksの仕事です。
一級建築士事務所 Eee works
『住まいを考える』シリーズ家づくりのはじめに植栽・外構計画
住宅は『100年単位』の投資である

■ホルムズ海峡と、『恵比寿大黒』
相変わらず、中東の情勢と建材の納期回答にやきもきする日々が続いています。
あくまで現段階の感覚ですが、石油由来の部材が次々と受注停止になる今、
日本の住まいづくりはかつてない『アキレス腱』を露呈しています。
そんな中、先週ご紹介した塊根(かいこん)植物
『恵比寿大黒』を眺めていて
ふと気付かされたことがあります。
この奇妙なフォルムをした植物は、成長が驚くほど遅い。数センチ太くなるのに何十年、中には100年以上生きる個体もあると言います。
『100年単位で時間を蓄積する』
これこそが今、私たちが住まいに最も欠いている視点ではないでしょうか。
■『消費』される家、『投資』となる家

多くの日本人が、住宅を『一生に一度の大きな買い物』と言いながら、残念ながら
『30年で価値がゼロになる消費財』として扱っている現実があります。
最新設備の豪華なキッチンや、多機能なトイレ、バスルーム。
これらは『消費』チームです。どれだけ優れた設備も、10年経てば、交換時期がやってきます。
一方の『『投資』チームは、時代に左右されない
『骨格』と『外とのつながり』に資金を投じることだと考えます。
・許容応力度計算による耐震等級3
・断熱等級6そして7へ迫る断熱性能
・外とのつながりを生む『中間領域』
これらは100年経っても陳腐化しません。特にウチとソトを緩やかにつなぐ中間領域はたとえ面積が小さくとも、空間に大きな広がりと情緒をもたらします。
資産としての『品格』を蓄えていくのは、こうした一見地味な
『設計の質』なんだと思います。
■インフレ時代の『正しい損の仕方』

建材が高騰し、坪単価が上がっている今
『これまで通りの広さ』を求めるのは実は最も『損』な選択かもしれません。
子育て世代にとって、住まいの広さは一時的な『価値』となりますが、子供が巣立った後は
その広さがメンテナンスや固定資産税の『負債』となる可能性があるからです。
現在施工が進んでいる『桜並木の家』は
まさにその『正しい損の仕方』を体現した住まいだと思っています。
この住まいの建築面積は、9.8坪。
Eee works史上、最小の建築面積です。
しかも、敷地面積いっぱいに建物を計画せず、あえて一部分セットバックさせ
窓の外の景色を取り込む『中間領域』を外構スペースとして作りました。
世間一般の『常識』からすれば、
『その面積をすこしでも室内に。。』
という感覚になるでしょう。
しかし、今の物価基準で『大きな箱』を建てようとすれば、
性能や素材を『減額項目』とすることになりかねません。それは、将来膨大な光熱費や修繕コストとして跳ね返ってくる。
これこそが本当の『損』です。
『桜並木の家』の住まい手と目指したゴールは、面積という『数字』ではなく
『目の前の桜並木を、ずっと特等席で眺め続けるための性能と情緒』でした。
9.8坪という凝縮された面積だからこそ、その分を『最強の骨格』と
『視線が抜ける中間領域』に全振りすることができました。
『面積を損して、質を取る』
この決断ができるかどうかで30年後の資産価値、そして何より日々の暮らしの『密度』に大きな差が生まれます。
子供さんが巣立った後はさらにその賢明さが際立つことと思います。
■100年後を見据えた「情緒』

ホルムズ海峡の混乱は、見方を変えれば『本質への回帰』を促しています。
特定のリソースに依存しすぎず、冬の暖かさを機械(エアコン)だけに頼らない。
窓の配置を工夫し、カーテンのいらない『透明な光』を室内に取り込む。
手入れを楽しみ、愛着を持って住み継いでいく。
『性能』というしっかりとした土台があってこそ
『情緒』という美しい時間が蓄積されます。
100年後、その家が『古びた空き家』ではなく、『味わい深い名作』として街に残していきたい。
事務所の小さな新入りを眺めながら、そう感じています。
長文お付き合いありがとうございました。
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