住まい手の想いに寄り添い
納得いく予算で
浮かび上がるカタチを磨き上げる


住まいづくりはもっと自由に、もっと楽しみながら出来ると私たちは考えています。快適でたのしみのある住まい作りのお手伝い。これが私たち Eee worksの仕事です。

一級建築士事務所 Eee works

Column コラム

『あれこれ考える』シリーズ健康な暮らしと住環境

2023-07-01

住まいづくりは十人十色 Column 275

住まいづくりは十人十色

住まいに求めるものは本当に千差万別で、完成した住まいも2つと同じ住まいはありません。

敷地が違うことはもちろんですが、住まい手も同じご家族、同じ状況の方々はいらっしゃいません。

家族構成・予算・希望の時期・心持ちも、さまざまです。

ですが、それは誰かと比べるものでもなく、当然そこに優劣もなく、

その方々独自の『個性・お考え』です。

みなさまそれぞれの希望と事情をもって、住まいづくりは進んでいきます。

そのそれぞれの敷地と状況に私たち設計者はいかに丁寧に寄り添えるか。

これに尽きるなぁと、思います。 

そう改めて思ったことが、今日のColumnのきっかけです。

我々は、建築物を設計することを生業とし、生計を立てています。

設計業務を事業とし、対価をいただいているわけですが、

だからこそ、住まい手にお渡しする完成した住まいに対する想いがあります。

 

このきっかけは、弟子修行時代に師匠に言われた言葉で、

『君にできることはごくわずか。そのごくわずかを出し惜しむなどありえない。

 目の前の事に真摯に向き合い、毎回できることを正直に全てやりきれ』

こう言われました。

その時は、新卒の実務経験ゼロの若手にそんな分かりきったイジメのようなことを

言うのはなぜかと。腑に落ちませんでした。

本当に寝る時間もない修行時代だったので、これ以上まだ何をすればいいのか。

とも思いました。

その方法が正しいかどうかは、もう25年以上前、時代も大きく変わったので、良いとして、、。

 

本当に今思い返しても厳しい修行時代だったと思います。

できることが本当にないので、全てやってもごくわずか。

それでも、求められる精度には遠く及びません。

先輩は、スラスラと図面を描いていく。

 

ちょっと余談ですが、

当時は、トレッシングペーパーという、半透明の、、、なんと言えば良いか、、、

和紙とも違うし、、何かの図柄を写しとるときに上に引いて鉛筆で描く紙です。

その通称トレペに0.5mmのシャーペン1本で全ての線を書いていきます。

最初に言われることが、1mmの幅に0.5mmのシャーペンで4本の線を描け。

なぬ???

0.5x 4=2.0mm 

どうやって4本??

しかしこれは、技術で、シャペンの芯を回しながら描く『回し引き』という技術で線の太さを

自由にコントロールできるようになると描けるようになります。

固いトレペの上に細い線を描くので、ある程度の筆圧も必要です。

 

筆圧を掛ける為0.3mmのシャーペンを使いたくなります。 

これは2本の尾シャーペンを使い分けると遅くなるからNG

 

じゃあ、軽く引けば細くなるからと描けば、 

固いトレペの上の定着していない鉛筆の粉は砂絵のように消えていく。

 

結局、そうこうしているうちに0.5mmのシャーペンで、キリッとした線が1mmの幅に4本

描けるようになっていきます。

そんな基礎鍛錬をとにかく続ける、ひたすら全力の毎日でした。

そして当時は、師匠のいった言葉の真意は分かっていませんでした。

しかし、その時思った感覚は、段々と変わってきて、

少しばかり実務経験も積み少しばかり専門知識がついてくると、

逆に、自分のできることの少なさ、知識の少なさを気づかされます。

住まいづくりは、建築の中でもかなり広い幅の知識が求められます。

それは、住まい手がいるからです。

建築と芸術 いずれも作品性が評価の基準になる側面がありながら、両者には決定的な

違いがあります。

その違いは、その作品の完成時に

建築は、人が関わって初めて完成すること。

芸術は、そのもの自体が完成形であること。

ここに大きな違いがあると私は考えています。

まして、住まいは、その関わる人が、住まい手。皆違う希望と事情を持った方々が、

明日への英気を養う、休息する場所です。

そう考えると、住まいづくりが、いかに多方面の知識と経験が必要なのか分かります。

これも修行時代に言われた事ですが、

 

『ご主人よりもお金のことに詳しく

 奥様より家事のことに詳しくなれ』

住まいの設計とは、そういうもの。

これも言い得て妙な言い回しで、いかに必要とされる知識が多岐に渡るかということを

示しています。

いずれにしても、我々1設計者が、わずか50年程度の設計者人生の中で関わり出来上がる住まいや学び習得できる知識など、そう多いものではありません。

住まい手の方々の状況は皆違って当たりまえ。それを真摯に受け止め、正直に向き合うことこでしか

信頼に応える方法はないと思います。

 

『君にできることはごくわずか。そのごくわずかを出し惜しむなどありえない。

 目の前の事に真摯に向き合い、毎回できることを正直に全てやりきれ』

今日から、また精進します。

 

長文お付き合いありがとうございました。

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