住まいづくりはもっと自由に、もっと楽しみながら出来ると私たちは考えています。快適でたのしみのある住まい作りのお手伝い。これが私たち Eee worksの仕事です。
一級建築士事務所 Eee works
『あれこれ考える』シリーズ『住まいを考える』シリーズ暮らしを整理する設計
新年のごあいさつ
新年明けましておめでとうございます。
本年も宜しく御願い致します
新年1本目のコラムですのでご挨拶に変えて
Eee worksとして今取り組んでいる
チャレンジをご紹介させていただければと思います。
『最小限住宅』
として発表されたコンパクトな名作住宅があります。
最小限住宅
設計:増沢 洵(ますざわ まこと)1925ー1990
建築:1952年竣工 現存せず
規模:建築面積9坪 延べ面積15坪(49㎡)
立体最小限住宅N0.3
立体最小限住宅N0.1~ (特にNo.3)
設計:池辺 陽(いけべ きよし)1920ー1979
建築:1950年~継続展開
規模:延べ面積15坪
このほかにも、多数最小限住宅として評価の高い住宅がありますが、
注目すべき点は、いずれも1950年代という点です。
現在の住宅をはじめとした建築物は、
『建築基準法』という法律により
規模・仕様の最低基準が規定されています。(かなり具体的に細かく規定されています)
その建築基準法が制定・施行された1950年以前は、別の法律により
建築物が規制されていました。
その中で、住まいを新築する際の上限面積が15坪という規制があった様です。
1950年に制定された建築基準法では、その面積規制は撤廃されました
ただ、その当時の金融公庫融資基準はまだ15坪規制が残っていた様で、また
ご時世的にも戦後5年ー10年というまだまだ混乱期で大きな住宅は一般的でなかったのだと
思われます。
その50年代のコンパクトでありながら豊かな空間が、何度となく見直されています。
当時は、社会背景によりそうせざるを得なかった
『規制』に”あらがい”
豊かな住空間を求めた先人の設計力の研鑽の歴史と言えると思います。
その内容については、大いに学ぶものがあり、
我々設計者はその『規制』に向き合いいかに
『豊かな空間を生み出せるか』に奮闘する
という点においては、その当時と心持ちは同じで有ると言えそうです。
具体的には、コンパクトな住まいを設計する時、1㎡も無駄にせず、1畳でも広く作りたい!
と考えがちですが、ご紹介した最小限住宅の傑作はいずれも大きな吹き抜けを有しています。
それは、コンパクトな住まいでの豊かさを生み出す手法として、空間の一体感を求めた結果と
言えます。
また、50年代の畳生活から椅子生活への変換期であったことも設計に大きく影響していると
思われます。
畳生活は
ちゃぶ台を出せばダイニング
片付けて布団を引けば寝室
続きの間の襖を開ければ、大広間
1室でなんでも対応する可変性の空間から、食・寝分離も取り入れ
ダイニング・キッチン・リビングを設え それぞれ空間を固定化。
それぞれの空間にアイテムもあらかじめセットする(MODELとして誘導)
各空間のつながりもあらかじめ計画に盛り込んでいる。
それが、n +LDK型 2LDK 1DK などのPLANです。
しかし、その n-LDK型が住宅のスタンダート化され本来の
『暮らしの豊かさ』『空間の豊かさ』
が置き去りにされている現状が今の量産型住宅と言えると思います。
nーLDKを満足することで住まいが完成するという考え方でスタートするため、
その『型』がはまらない敷地には対応できない。ということが起こります。
まさに、その様な敷地での計画がEee worksで進行中です。
年末に上棟した『Urban・Hat』
は都市部ならではの規制に向き合い豊かな空間を目指し
計画した建物です。延べ面積は27坪程度ですが、建坪が9.6坪と
かなりコンパクト。『一体感をいかにして創るか』をテーマに設計してみて感じたことは、
『空間の絞りと開き』がより一層重要になるということです。
先人の住宅も、15坪とかなりコンパクトな面積でありながら、
数字上の面積を追い求めるのではなく空間的な広がりと接続を優先しかつ各所の機能は
コンパクトに、動線を短く計画しています。
この意味と効果が実際に9坪強の計画に関わるチャンスを頂いたことで実感できました。
また先日、上棟したその住まいで空間を体感した住まい手から
『思っていたより随分広い』との感想をいただき、空間の構成はうまくいっており、
一安心です。
ここから仕上げに向けより一層力が入ります。
また、さらにコンパクトな
(仮称)『桜の舎』という計画も進行中です
こちらはさらにコンパクトな24坪弱 こちらも基本的な考え方は同じ
いかに空間と開口を絞り・開き 面積以上の豊かさが出せるか。
ここがチャレンジポイントです。
その上、耐震等級3 断熱も気密も前提条件ですが、
その『性能の前提条件』は当たり前化してきております。
性能を手段として『豊かな暮らしの器を創りたい』
本年も Eee works どうぞ 宜しく御願い致します。
長文お付き合いありがとうございました。
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