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一級建築士事務所 Eee works

Column コラム

『住まいを考える』シリーズ住まいのエネルギー健康な暮らしと住環境

2025-03-08

PHJ全国大会15th Column359

PHJ全国大会15周年

パッシブハウスジャパンの全国大会に参加してきました。

所用で、途中からの参加となりましたが、2015年の入会後なるべく参加していますが、

ここでの参加の意義はいろいろな答え合わせができる事、

そして、全国で活躍する先輩方、同輩と再開できる事

それにつきます。

『性能は手段』と考えている私ですが、これは性能を軽んじているふうに聞こえていたら

全く逆で、性能を適切に上げておいてその上で、暮らしにフォーカスを当て

空間のつながりや、デザインもおろそかにしない。

むしろ、空間のつながりや、デザイン性を優先しながら、それが性能的なリスクとならない様に

性能的フォローをきっちり行う 

そんな考えで『性能は手段』と考えています。

今回参加したパッシブハウスジャパンはその『性能』という面では、国内最高クラスの建物を

計画・施工できる方々が集まる場になります。

私も、昨年お引き渡しした『宝塚の家』でパッシブハウスチャレンジの機会をいただきました。

現在認定申請準備中ですが、計画中・施工中と各所の解析をしていただきながら

進めましたが、実感をもって『パッシブハウス基準をクリアするのは、難しい!』

 

先に謝っておきます。怒られるのを覚悟で本音で言うと

『進むも引く事も出来ない説妙なワンポイントしか答えのない基準』

そう感じました。

私は設計案件は全て燃費計算ソフトで 計算を行なっています。その燃費計算で

暖房負荷・冷房負荷が算出されます。

暖房負荷とは全室温度を(20度)に保つために、必要なエネルギー量

冷房負荷は全室(28度)に保つために、必要なエネルギー量です。

そのエネルギー量を極力小さくしなさい!そんな基準です。

と言うことは、エネルギーを少なくするために、建物の断熱性能を高め

換気で外部と出入りする外気を調整し、冬は太陽の熱を暖房熱源として最大限利用する

などなど、その全てをバランスよく織り交ぜなければクリア出来ない数値設定がされています。

その基準が厳しく 簡単に到達できません。

毎物件計算の時にパッシブハウスにするためにどの様な仕様にすればよいかは

毎回設定を変更して導き出しています。

基準クリアは敷地条件が要素として大きく、そのマイナス部分を建物仕様でクリアしようとすると

費用対効果が悪すぎる仕様となり、現実的でないためその場合は住まい手には

基準クリアをお勧めしていません。ただ、毎物件PH基準クリアの設定は検証しています。

なので、自分の中にこの敷地・物件であればこの仕様ならパッシブハウスクラスになるであろう

という肌感覚はあったつもり・・・でした。

それは、本当に『つもり』でした。

本当にお恥ずかしい話ですが、実際にPHPPというソフトで解析入力

をしていただくと、細かい下地部材の入力まで行うと、どんどん結果が悪くなる。

それをフォローするために、断熱強化を行うと冷房負荷がクリアできない。

パッシブハウス基準 って、例えると、暖房と冷房のシーソーみたいなものです。

暖房負荷の軽減=断熱強化として『断熱材をいっぱい入れる!』

これを行うと、建物内部の熱が外に逃げなくなります。冬はいい話ですが、

夏は真逆! 

家の中の熱が外に逃げないためその熱を冷やすためにエアコンの運転量が大きくなる。

このバランスを細かい次元で調整していかなければ、

夏も冬も小さなエネルギーで暮らす基準は達成しません。

もう本当に、絶妙に調整された難解なシーソーで(当たり前ですが)難しいです。

そのパッシブハウス基準をクリアした建物が、全国に現在100棟とのこと。

5年前の50件ほどから、5年で倍増したことになります。

私たちも今回の認定申請を無事クリアして、この先の

『パッシブハウスにするための勘どころ』を早く身につけたいと思います。

性能をゴールとせず、『手段として』の考え方はそのままに、

空間のつながりや、デザイン的な目線もそのままに!です。

毎物件パッシブハウスとは敷地の関係でなかなか難しいエリアですが、

その知見は間違いなく、各建物に『手段として』フィードバックできると思います。

所用で遅れた上に、夜の移動が必要で懇親会も参加できず、本当に残念でしたが、

次回は『パッシブハウス実績1棟!』と共に参加したいと思います。

次回のEco-House Awardは2026年とのこと。

1年間実測したデータと共に

チャレンジできれば嬉しい限りです!

 

 

 

 

長文お付き合いありがとうございました。

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