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一級建築士事務所 Eee works

Column コラム

『住まいを考える』シリーズ健康な暮らしと住環境自然環境・災害

2026-08-09

高断熱は猛暑の現場対策としても有効 column434

目次

高断熱は猛暑の現場対策としても有効

今なお続く熊本地震で被災された方々のご苦労に、心よりお見舞い申し上げます。

連日のように猛暑が続く中、避難生活を送られている方々のご苦労をお察し申し上げます。

私たちが「高気密・高断熱」の住まいへ本格的にシフトした、10年以上前の話です。

当時担当していたのは住まいの断熱改修現場でしたが、着工したのは夏頃でした。

2階の改修工事だったため、天井を撤去した後の室温は外気温と同等か、熱がこもってそれ以上になっていました。

正確な記録は残せていませんが、

45℃以上では?だったと思います。

当然、現場環境としては非常に過酷で、空調服も普及していなかった当時は大型扇風機だけが頼りでした。

現場では常に数台の大型扇風機が稼働しているような状況です。

風で図面が煽られ、自分の汗で濡れていく図面を広げながら打ち合わせをする。

これが当時の夏の現場の日常でした。

施工を担当する大工さんも、

「夏はこんなもんですよ」と受け止められている状況でした。

■ 断熱材の充填と大工さんの変化

しかし、断熱改修工事が進み、断熱材の充填が始まると状況が大きく変わりました。

計画した性能は、

UA値 0.3 W/(㎡・K)程度

屋根断熱はグラスウール(GW)250mm

壁はフェノールフォーム30mm内貼り仕様

当時、裸のグラスウールを初めて施工する大工さんからは、「こんなに大量に充填するのか?」と打ち合わせのたびに聞かれている状況でした。

当時の大工さんの標準仕様といえば、屋根面に100mm、壁に50mm程度の袋入りグラスウールを敷き詰めるのが一般的だったそうです。

また当時は気密に関する観念も薄く、ただ敷き詰めるだけの施工が多く見られました。

そのため、今回の仕様をお願いした際も丁寧に説明をおこない、時には現場で一緒に施工したこともありました。

■ 扇風機が止まった現場

屋根断熱の充填と壁断熱の貼りが完了した頃、現場打ち合わせで大きな変化が起きます。

毎回必ず回っていた扇風機が、静かに止まっていました。

扇風機の故障かと尋ねたところ、大工さんは、

「止まっていることに気づかなかった」

断熱材が適切に施工されると、その効果は実に大きいものです。

もちろん空調のない現場で「涼しい」とまでは言いませんが、無断熱や旧態依然とした断熱性能の現場とは、雲泥の差があります。

■ 災害時のシェルターとしての役割

毎年、夏の暑さは「災害級」と言われるほど厳しいものになっています。

10年前の現場状況と比較しても、現在の環境は明らかに過酷さを増しています。

こうした現場環境の改善のためにも、高気密・高断熱な住まいづくりは大変有効です。

住まいづくりにおいて、「耐震等級3」で耐震性を確保することは必須です。

その上で、高い気密性・断熱性を確保することは、平時の心地よさだけでなく、災害時にも家族を守る重要なシェルターとなり得ます。

その重要性を、改めて意識して取り組んでいきたいと思います。

改めまして、

今なお続く熊本地震で被災された方々のご苦労に心よりお見舞い申し上げます。

 

 

 

 

今回も長文お付き合いありがとうございました。

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