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一級建築士事務所 Eee works

Column コラム

健康な暮らしと住環境

2019-01-30

この時期は、温度よりむしろ湿度を気にする。Column233

インフルエンザ流行期に気をつけるべきは温度?湿度?

先日、私自身も『よもやインフルエンザ??』と肝を冷やしましたが、今学校をはじめ、

いろんな場所で、インフルエンザが流行しています。

 

検査のために受診した病院でも『内科』の受診者はほとんどインフルエンザの検査を受けていました。

問診票の別欄に『インフルエンザの検査を行いますか?』という設問があるほど。

流行期ということを表す質問だと思います。

 

さて、家庭内でも『ドッチボール感染』などと、家族間でインフルエンザがぐるぐる順番に感染する状態。を表す言葉もあるほど、一度家庭内、学校内に持ち込まれたウィルスは一気に拡散します。

 

これは、なぜなのでしょうか。

一般的に『高断熱・高気密』の住まいに住むと『風邪を引きにくくなった。』

という話をよく聞きます。

 

これは、『暖かくなった』という『高断熱』のメリットだというイメージで語られますが、

むしろ高気密の方の『湿度』。ここにポイントがあります。

 

冬場どこのお宅でも、部屋を暖めるために『暖房』をします。

高断熱の家でも、自然に熱が出てくることはありませんから、暖房は必要です。

 

この暖房の量が、ものすごく少なかったり、太陽熱で夜もしばらく暖かく過ごせたりということが、高断熱の住まいでは、起こりますが、

『全く何の熱源もないのに、暖かくなる。』

という魔法のような事はありません。

 

住まいを同じ温度に暖めるのに使う熱源がどれくらい要るのか。この量が変わってくる。

ここが違いです。

 

なので、どの家も同じく『熱源は必要』です。

そして、その一度温めた温度が逃げないようにするのが『高断熱な器』の役割です。

先日の保温機能ありの水筒とペットボトルの話です。

(Column231デザインより、間取りより、先に『熱』やはり大事 はコチラ☝︎

ペットボトルも水筒もお湯を入れなければ、中が熱くなることはありません。

違いは、入れたお湯の冷めるスピード。ここが『高断熱』かそうじゃないかの差です。

 

さて、続いて『気密』ですが、

 

インフルエンザウィルスの拡散危険ゾーンとしてよく言われるのが湿度40%未満

『50%から70%に湿度を保ちましょう』

こう推奨されています。

 

では、温度は熱源をつければ上がりますが、湿度はどうなのでしょうか?

結果は、温度が上がれば、湿度は下がります。

 

上のグラフは『湿度曲線』というグラフですが、もう少し簡単に言いますと、

例えば、

500mlのペットボトルに満タン水が入っていたとします。

ペットボトルの大きさを『温度』

中の水を『湿気』と考えてください。  (ココ大事!)

 

この水を一滴残らず1ℓの空のペットボトルに移します。

1ℓのペットボトルでは、水の量は半分です。

 

これが、温度と湿度の関係です。

 

中の『湿気』にあたる水の量は変わっていません。

しかしペットボトルの大きさは、倍になりました。

 

1ℓのペットボトルの側から水を見ると半分(50%)

500mlの側から見ると、満タン。(100%)

 

このように、中身の水の量は変化しないのに、外身の『温度が上がれば』変化する。

これが、私たちが一般的に使っている『湿度』で正確な呼び名は『相対湿度』と言います。

中身の変わらない水の量を『絶対湿度』と言います。

 

ウィルスを拡散させないための湿度40%以上!というこの数字は、相対湿度を表していて、

容器に対して4割の水。ということなので、温度という容器が大きくなれば、それに伴って、中身の水も多く必要になります。

 

なので、『暖房すると加湿が必要』と、こうなるわけです。

 

しかしこの加湿をしても、湿度が上がらないことがあります。

あるいは、窓や、壁、その他が『結露』でベタベタになる。

 

ここが『高気密』が必要であり、『高断熱』が必要なポイントです。

 

気密がない家とは、ストーブに上に置いたやかんに蓋がない状態。

どんどん中の水は蒸発します。

気密性の低い住まいは、このように温度と湿度がどんどん外に逃げていき、窓や、床、壁の温度の低いところで、結露をします。この結露を嫌って、余り加湿しすぎない様セーブしたりします。

結果として、部屋の空気に含まれる『湿気』は少なく、『相対湿度』は低いまま。

となり、ウィルスの活動しやすい湿度40%以下の環境が揃ってしまう。

 

こんなメカニズムになっています。

 

改善の一番は、住まいの改修ですが、身近なところでは、この『湿度』に注目すれば。

同じ我慢するなら、少々の結露であり、結露水の拭き掃除。

の方が結果としては、いいかもしれません。

マスクも加湿タイプのものも売っています。

 

根本的な解決方法ではありませんんが、まずは

『インフルエンザに掛からない事。感染拡大させない事』

を一番に考えた時、いづれも大切なポイントだと思います。

 

もちろん、『住まいの高断熱化・高気密化』がもっとも確実に、少ない熱源で、温度と湿度のコントロールができるのは、ぶれませんが、今目の前の『危機』に対しての応急対応のために

 

『温度と湿度』まとめてみました。

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