住まいづくりはもっと自由に、もっと楽しみながら出来ると私たちは考えています。快適でたのしみのある住まい作りのお手伝い。これが私たち Eee worksの仕事です。
一級建築士事務所 Eee works
探訪記
初山形 東北芸術工科大学 講演から山形エコハウス
先日の東北芸術工科大学 設計セミナーのため初めての山形県 訪問です。
伊丹空港から、『おいしい山形空港』へ約1時間強。
最近地方空港は、一言キャッチフレーズが付いている空港が多いですね。
『鳥取砂丘コナン空港』
『高知龍馬空港』
是非ともわが故郷 高松空港も
『讃岐うどん空港』
にして欲しいです。 ロビーの椅子をはじめ、そこそこうどんPRしてるのにちょっともったいない気がします。 この話は改めて。
講演当日の午前中、竹内先生のご案内で
『山形エコハウス』を見学しました。
みかんぐみ竹内先生といえは、アトリエ建築界の中では、意匠設計事務所としては、抜きん出た事務所で、その仕事に憧れる設計者も多いと思います。
私も学生時代からその一人です。
その意匠設計者の竹内先生が、初めて本格的に高断熱に取り組んだ建物がこちら
『山形エコハウス』とのこと。
建築当時10年前の『初めてにつきもの』の苦労話も踏まえながら、各所壁、床、屋根の
断熱構成から熱源まで、ご案内いただきました。当時最先端であったであろうその技術は
10年経った今でも、この断熱仕様が時代遅れに、なっていないと感じます。
窓前の暖房器具を丹念に確認する相模社長
私もこの後同じことを。
ともすれば、今でも、『おぉ!』と思うレベル。です。
ということは、業界全体としてそれほど進んでいないということでもあります。
早く、10年ひと昔。というほど全体としてレベルアップして『当時はね・・』
とならねばとも思います。
講演前の腹ごしらえは、
山形名物との 麦切り(細いうどんorにゅうめんの様)初めていただきました。
=うどん県人としての感想=
うどんより細く、しかし粘り(コシとは違う)があり、そこそこ伸びる。かといって柔らかすぎず、
にゅうめんと伊勢うどんの中間的な食感。(全然伝わった気がしませんが・・)
付け合わせのゲソ天ぷらは安定の美味しさ。蕎麦も安定感あり。
そんな感じです。味は、美味しいです。
そして、講演会場へ。
東北芸術工科大学 講堂前にかかる『額』
『愛がたりない』
『だからこの大学がある』
講堂前の水盤(写真の右手側、スイマセン写真なし)は『能』も行われるらしいです。
色々と、とんがった大学でした。
講演は竹内先生の導入部から。
地球環境から、省エネルギーな建物の必要性。私も高断熱建物に触れるきっかけとなった
岩手県紫波町のオガールタウンの現状。
厳しい省エネ基準を設定した同タウン内分譲地で、特定の工務店さんが、ほぼ区画内の建物の建築を受注されているとのこと。
理由は簡単。
自社で、省エネ計算ができる様に自社基準をバージョンアップしたから。
この自社で、省エネ計算ができる様になる。ということの効果は本当に大きいと思います。
省エネ計算ができるということは、壁や、天井、屋根、の構造、断熱構成が理解できていて、
どこをどう工夫すれば、費用対効果が良いか を自社で検討できる。ということです。
自ら計算すれば、住まい手への提案も具体的で、根拠に基づいた話ができ、自社の仕様が最適化でき、利益も確保できる。
色々と、メリットがあります。
だから、自社できちんと計算しよう!というお話でした。
その後、私は理論編ということで
『作りたいのは豊かな暮らし』
設計者として、敷地をどう見るか。から最終のプランに落とし込んでいくまでの話をさせていただきました。
私たちが日々向き合う敷地は、圧倒的に区画された分譲地(かつての分譲地も含む)が多く、
敷地に隣接して、豊かな自然、景観がある。ということは稀です。
しかし、そこで、豊かに暮らすにはどうしたらいいか。の設計的工夫
これがテーマです。
『外との繋がりをどう作るか』ここにポイントがあります。
住まいは、屋根や壁に囲われた空間で、その外皮が自然と接しています。その自然と中をつなぐ装置が
『窓』
な訳ですが、その取り方次第で、中の空間の気持ち良さは大きく変わります。
キーワードは『中間領域』窓の内と外。この繋ぎ方を丹念に考える。ということです。
性能の話ももちろん重要で、それを確保した上で、どうすれば豊かな窓際が作れるか。
そんな話をさせていただきました。
講演内容はまた、改めてまとめます。
続いて技術編は
オーガニックスタジオ新潟の相模社長
言わずと知れた、新潟のアーキテクトビルダーで、作る建物の完成度も非常に高く、
同じ地域じゃなくて、良かった。。
と思います。W
さて、内容は、昨年のエクスナレッジ主催の『日本エコハウス大賞 グランプリ受賞』
i+i飯塚豊先生とのコラボ作品 『グランドピアノのある家』の話から。
印象的だったのは、施主ヒアリングから、わずか3日でビシッと手直しなしのプランが出されたこと。
飯塚豊さんといえば、今住宅作家の中でも非常に注目される先生で、
『間取りの方程式』を始め著書も多く、憧れの先生です。
https://www.amazon.co.jp/飯塚-豊/e/B078NGGMNC/ref=dp_byline_cont_book_1
また、プラン面でも、『中間領域』の作り方、視線の抜けと空間のたまりなど
かなり玄人好みの、また住まい手には『居心地』に直結する内容を詳しく解説いただきました。
とても好きな建物です。
そして、オガスタ物件『階間エアコンの家』これに、私は今非常に興味を持っています。
要は、1階の天井と2階の床のあいだ。懐にエアコンを1台入れて家中を空調する。という方式です。
何度か聞いて、今回で理屈がなんとなく腹落ちしてきました。
前提となる性能や肝となる部分があるので、詳しいことは、ここでは避けますが、私の中で、『イケる』という感覚を持ちました。
その後のトークセッションでは、YKKAP石川さんがファシリテーターとして、質問を受け付ける方式。
最初北海道のReplan三木編集長の質問を皮切りに、たくさんのご質問をいただき、最後時間いっぱいとなるほどのご質問で、とても楽しくお話しさせていただきました。
何か一つでもお役に当てることがあれば幸いです。
終了、即飛行場へ移動と時間は非常にタイトでしたが、前日から、とても充実した山形訪問となりました。
ご来場いただきました皆様。大変ありがとうございました。
竹内先生、相模社長始め、石川さん、今野さん お世話になった皆様大変ありがとうございました。
大阪に戻り、なにわともあれ551
ありがとうございました。
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