住まいづくりはもっと自由に、もっと楽しみながら出来ると私たちは考えています。快適でたのしみのある住まい作りのお手伝い。これが私たち Eee worksの仕事です。
一級建築士事務所 Eee works
『住まいを考える』シリーズ家具やインテリア
サンプル確認のキモ
現場が進んで、内装の下地が空間の完成形を見せ始める頃になると、
各所の色や素材の最終決定のタイミングになります。
設計段階で、あらかた決めておいた素材・色の最終確認。という事になります。
その最終確認には、何点かPOINTがあります。今日は、そんな話です。
床・壁・天井の仕上げ、家具・建具の塗装色、枠の色など サンプル確認の際は
なるべく全ての材料を並べ、全体の色の方向性、相性とまとまりを確認していきます。
まず、サンプル(色確認)確認は自然光がある時間に行う。
これが大原則です。外壁の塗装色の場合は、太陽光の下で見る。という事になります。
これは、もの本来の色を確認するために行うもので、見え方の指標となる
『演色性』
の高い光環境で色を正確に見るためにそうします。
演色性とは、日本ではCIE(国際照明委員会)の評価法に基づくJISの演色性評価法によって判定され、一般的には平均演色評価数(Ra)を使って表します。
一般にRaが80以上なら、演色性が良いといえます。
最近は、LED照明も、Ra90以上の非常に演色性の高い照明器具が出てきています。
そのような器具の下では、人の顔も血色が良く見え、照明器具独特の白っぽさがなく
『血色良く肌艶いい感じ』
に見えます。
話を戻して、サンプルの見方です。
サンプルは、その並べ方にも一工夫があります。
写真は、サンプルを乱雑に置いているのではなく、実際に貼る・塗る色の量(面積)と
サンプルの量(面積)を合わせるために、重ねて置いています。
例えば、床・壁・天井は空間の中では、最も面積が大きく、空間全体の雰囲気を決める要素として大きく、その色のチョイス次第で、爽やかな空間にも、渋く落ち着いた空間にもなります。
一方、家具・建具、窓枠など、比較的面積が小さく、差し色として見える色もあります。
その両者のサンプルを同量で見て、色バランスを決定すると、仕上がりの雰囲気とは、大きく違ってしまいます。
なので、大きな面の仕上げサンプルは大きく広げ、差し色は小さなサンプルでみる。
これが、色決めサンプルの見方です。
ちなみに、今回の箕面の家は渋く落ち着いた雰囲気がゴール。
Eee worksの最近の傾向も、白壁!よりは、ある程度色のトーンを落としていることが多いです。
無垢材は、数年で油分が滲み出て表面が酸化し、濃く色づいていくので、色味の進んだ無垢材の色を前提に色を決めていきます。
よって、色決めの時の無垢材サンプルは製材してから、数年経ったものをサンプルとしてなるべく用意しています。
切り出したばかりの無垢材は、総じて白くその材との色合わせで進むと、その先変色が少ない
塗装色や、クロス、塗り壁との差異が大きくなるためです。
フロア材も、1年目・2年目・3年目のサンプルは、色味が随分違います。
色味の進んだ無垢材は、なんとも言えない深みが現れてきます。
その色味に人口的な色を合わせる という事に無理がありますが、
なるべく、カイリが少なくなるよう心がけています。
さて、いい色味にまとまりました。
これから、仕上げ工程に進んでいきます。
長文お付き合いありがとうございました。
長押しタップでInstagramもぜひ👇
無料相談会へのお申し込みは、お気軽に下記よりどうぞ!
お電話は月~土曜日AM9:00-PM8:00まで / メールは24時間いつでもどうぞ