住まいづくりはもっと自由に、もっと楽しみながら出来ると私たちは考えています。快適でたのしみのある住まい作りのお手伝い。これが私たち Eee worksの仕事です。
一級建築士事務所 Eee works
『住まいを考える』シリーズ住まいのエネルギー家づくりのはじめに家具やインテリア
北欧の灯り展
先日 大阪高島屋にて開催の『北欧のあかり展』行ってきました
日々の設計の中でも『照明計画』はとても大切にしているところですが
我々が日々使っている照明の多くはヨーロッパ、北欧にルーツを持ちます。
日本の照明の起源は油に芯を浸して火を灯したのが始まりで、次第にろうそくへと進化
してきましたが、高価で一般にはあまり普及しなかった様です。
江戸時代末期から明治にかけて石油ランプが伝来し様々な進化を遂げ現在に至ります。
今では、どの住まいの計画にもペンダントライトや壁つけのブラケットライト
など、ランプが当たり前に使われますが、このランプという言葉も
オランダ語の『lamp』=照明器具
に由来しているそうです。
私は子供の頃から、この照明があることが当たり前で、どちらかというと夜でも
いかに明るくできるか。ということに力点が置かれてきた様に思います。
しかしながら、実はこの『昼間の様に明るい照明』はあまりよくありません。
人間は、『眠らなければ生きられない動物です』そして、その睡眠の質が非常に重要で
最近では、入眠前にスマホのLEDライトを見ることで脳が覚醒し入眠を妨げている
という報告もあります。
本来夜は入眠前の準備時間として、日中の活動モードを徐々に入眠に向けてリラックスする
時間だということなんですね。
では、そのためにはどんな照明計画をすれば良いのか?ということですが、
あかりは、部屋の中でその位置が高いほど室内は活動的な光空間となり、逆にその位置が
下がれば下がるほど落ち着いた空間となります。
例えば、食堂・学習塾などは天井に白い光(色温度5000K)のランプが付いていて
部屋中隅々まで照らされています。脳が覚醒して勉強が捗る!
食堂ではもりもり食べて、よし!もうひと頑張りするか!と店を後にする。
こんな雰囲気になっていますよね。
一方、レストランでコース料理を食べたり、カウンターのお寿司屋さんは、照明が
全く違います。
レストランも高級店ともなると、燭台の灯りで食事をする店もあります。
天井には照明はほとんどなく、燭台・壁つけのブラケット・スタンドライト・フットライトなど
必要なところにポツポツとあかりがある様な配置になっています。
あかりの色味も電球色(色温度2700K)くらいの温かみのある色で、そこにいると
自然と椅子やソファーに深く腰掛けゆったりした気持ちになってきませんか?
光=色温度にはその様な効果があり、高さにより人への影響も変わってくる という特徴が
あります。
我々設計者はこの様な基本的なことを踏まえ照明計画を考えています。
例えば寝室では天井に照明をつけることはあまりありません。寝転んだ時に頭上に
照明があれば、眩しい。そもそも入眠前のあかりはかなり絞られていて問題ない。
という点から 間接照明や壁つけ照明、フットライトなどで なるべく目に入らない位置に
照明を配置します。
ダイニングの場合は、天井からペンダントをテーブルから75センチの位置に
吊り下げる様にしています。
テーブルに並ぶ食事があかりで照らされ かつ光が目に入りにくく眩しくない様にしています。
北欧ではこの様なことが広く一般化されている様で、夜は灯りを落として落ち着いた時間を
過ごす。という習慣が昔からある様です。
確かに北欧の照明器具はいろいろな角度から見ても、眩しくない様に傘が工夫されています。
現在では、デザインとして 電球が露出したペンダントライトもありますが、
私はその眩しさがあまり好きではないので、やはり北欧由来の眩しさのない傘の工夫が好みです。
北欧の灯り展では、これまで憧れてしかしおそらく、この先の手に入ることのないであろう
ユハ・レイヴィスカの照明器具が展示されていました。
無骨さと繊細さが見事に調和しエレガントでとても繊細な器具でした。
北欧では、このペンダントライトをテーブルから60センチの高さまで下げるそうです。
夜が長いこともあり 食事や語らいをとても大切にしていることがここからも
読み取れます。 豊かな夜の時間が流れることでしょう。
夜は昼にはならない
とは展示の冒頭のことばですが、まさに真理だと思います。
長文お付き合いありがとうございました。
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